2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

これを不条理で変な話だなと笑う人は、映画をよーく見た方がいい ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン「シリアスマン」

映画の冒頭で、ラシ(ユダヤ教の聖典学者、シュローモー・イツハーキー)の、「身に降りかかること全てをありのままに受け入れよ」という言葉が表示される。 敬虔なユダヤ教徒であり、どこまでも真面目な男(シリアス・マン)の主人公に、突如として不幸が連…

真の怖さは狭い視野における無知にある 中島哲也「告白」

この松たか子、怖いほどに恰好いい。 未成年が引き起こした殺人事件とその後を巡る告白。冷徹に努めることで狂気を押し込めたかのような松たか子の演技もさることながら、次々に語られる告白によって歪んだ人物像が吐露されていくのも、「こんな現場に絶対居…

大人が格好よければ子供はグレない! 90年代のリトル「重力ピエロ」 デニス・デュガン「プロブレム・チャイルド うわさの問題児」

90年アメリカ。 この時期に流行したキッズ・ムービー、「キンダーガートン・コップ」や「ホーム・アローン」の原点とも言える作品。子供が仕掛ける行き過ぎたいたずらにお手上げの大人を笑うストーリー仕立ては確かに「ホーム・アローン」で昇華した。 主演…