アリス・イン・ワンダーランドについて

ネタバレまんまんで攻めますので見たくない方はおすすめしません。

なんだか、風評を聞いていると「期待したほどじゃなかった」「盛りあがりに欠ける」「悪くはないんだけどね…」のような意見が多いので、なぜだ!!と思っている僕は少しブログを始めてみようと思ったわけです。

そう。面白かったのです。僕は。
まずは大人アリスの登場シーンから僕は映画館で爆笑していました。
なぜって、登場したアリスはいきなり目が座っているのです。しかも目の下はクマまみれ!
「こいつ、いきなり病気だ!」というところから映画が始まるのです。
なんてこった! と思っていると、アリスは父を早くに亡くした少女だということがわかります。その父親は、不可能を可能にし得る想像力と野心を持った人物で、周りからも尊敬され、アリスの人生の指針でした。
アリスは社交場に馴染めません。女性が当然着るものであるコルセットもストッキングも履きません(嫌いだから)。
アリスは怒られるわけですが、出かけてきたパーティでも、不実をあっさりさらけ出す姉の夫。妄想癖にとりつかれたおばさん。全然格好良くも面白くもないボンボン息子。と絶望を味わい続けるのです。
それもこれも、尊敬していた父親が死んでしまったことが原因なのです。
自由がなく、抑圧され続け、「つまんねー」と心底思っていると、そこに時計を持ったウサギが現れるわけです。
そして、本来ならば「死んだような人生決定打」のはずの「ボンボン息子がみんなが見ている前でプロポーズ」という身の毛もよだつ事態が起きますが、アリスはうさぎを理由に全てを棚にあげて逃げ出します。
そして穴に落ちる!

…とまあ、ここからが観客全員が期待しているワンダーランドの世界ということになるわけです。
前置きが長い? 違います。違うのです。この設定こそが物語の肝なのです。これがなければただのティム・バートンのお遊びになっていたに違いない!

続きは明日。